箱島不動尊 湧水の怪


 この不動堂の歴史は古く、文治四年(一一八八年)に創建されました。この不動尊の御神木の根元から瀧を形成するほどの水量を誇る「湧水」があります。この湧水には昔から伝わる不思議な伝説が伝えられています。   その伝説とは......

 昔、原町の善導寺に第二世「円光上人」という人がいました。そこへ怨敵に追われた木部宮内少輔の「北の方」(円光の母)が突然訪れ、よもやま話をしていましたが円光は母が追われている身と知らず翌日何気なく別れを告げたがそれが最後の別れで、母は息子に会え、思い残すことはなく、榛名湖へ向かい侍女とともに入水し果ててしまいました。その後榛名湖には大蛇が棲むという話が取り沙汰され、その大蛇は北の方の化身だと思われていました。そこで、供養のため、北の方の位牌を榛名湖へ納めました。ところが、その位牌が、何とこの不動堂の湧水の処から出たといいます。そしてこの位牌は現在もなお不動堂に納められています。